マイホーム購入を考え始めると、「注文住宅」と「分譲住宅」のどちらを選ぶべきかで悩む方は非常に多いのではないでしょうか。特に注文住宅は「自由に間取りやデザインを決められる」と耳にするものの、実際どんなものなのか、メリットやデメリットは何なのか、詳しく知らないという方も少なくありません。
注文住宅の魅力は、何と言っても「世界に一つだけの、自分たちだけの家が建てられる」という点にあります。間取り、デザイン、設備、細かい仕様まで自由に決められるため、家族のライフスタイルや将来設計に合わせた理想の住まいを実現できます。しかしその一方で、分譲住宅にはない「コスト面の不安」や「完成までの時間がかかる」などのデメリットも存在します。
この記事では、注文住宅の基本的な特徴から、分譲住宅との違いまでを徹底解説します。これから家づくりを考えている方に向けて、注文住宅の魅力や注意点を分かりやすくまとめました。自分や家族にとって本当に必要な住まいとは何かを考えるきっかけに、ぜひ最後までご覧ください。
Part1 注文住宅とは?分譲住宅との違いは?
注文住宅を検討する際、まず知っておくべきなのは、注文住宅の基本的な定義と、分譲住宅との違いです。注文住宅と分譲住宅では、家の設計の自由度や購入方法、コストなどが大きく異なります。これらの違いを理解することで、自分にとって最適な住まいの選択肢を見極めることができます。
分譲住宅について詳しく解説した記事がこちらです。気になる方は、一度お読みください。
関連記事:分譲住宅について徹底解説!建売や注文住宅との違い、購入時の注意点とは
注文住宅とは
注文住宅の基本的な定義
注文住宅とは、施主(購入者)が土地を選び、一から設計・建築を行う住宅のことです。分譲住宅とは異なり、間取りやデザイン、使用する建材、設備などを自由に選べるため、自分のライフスタイルに合った住まいを実現しやすいのが特徴です。
注文住宅の特徴
注文住宅の最大の魅力は、自由度の高さにあります。例えば、以下のような要望にも対応可能です。
- リビングを広くして、開放感のある空間にしたい
- キッチンのレイアウトを工夫して、家事動線を最適化したい
- 収納スペースを充実させ、すっきりした室内を保ちたい
- 断熱性能を高めて、夏は涼しく冬は暖かい家にしたい
このように、注文住宅なら施主の希望を最大限に反映させることができます。一方で、自由度が高い分、設計や施工に時間がかかることや、コストがかさみやすい点には注意が必要です。
注文住宅の種類
注文住宅には、大きく分けて「規格住宅」「セミオーダー住宅」「フルオーダー住宅」の3つの種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分に合ったスタイルを選ぶことが重要です。
規格住宅
規格住宅とは、あらかじめ決められたプランの中から間取りや仕様を選ぶ住宅のことです。基本的な設計は決まっているため、完全なオーダーメイドではありませんが、分譲住宅よりも自由度が高く、コストを抑えやすいのが特徴です。
規格住宅のメリットは以下の通りです。
- 設計の手間が少なく、スムーズに家づくりを進められる
- 建築コストが比較的安価に抑えられる
- 施工期間が短く、早く入居できる
ただし、間取りや設備の選択肢は限られており、フルオーダーほどの自由度はありません。そのため、「ある程度カスタマイズできれば十分」という人に向いています。
セミオーダー住宅
セミオーダー住宅は、基本的な構造や間取りの骨組みは決まっているものの、外観や内装のデザイン、設備などを自由にカスタマイズできる住宅です。規格住宅よりも自由度が高く、フルオーダー住宅よりもコストを抑えられるのが特徴です。
セミオーダー住宅のメリットは以下の通りです。
- 間取りや設備をある程度自由に決められる
- コストと自由度のバランスが良い
- 施工期間が比較的短め
しかし、完全に自由な設計はできないため、「デザインにはこだわりたいが、コストは抑えたい」という人に向いています。
フルオーダー住宅
フルオーダー住宅は、間取り、デザイン、素材、設備などをすべて施主の希望に合わせて設計・施工する住宅です。完全にオリジナルな住まいを実現できますが、設計に時間がかかり、コストも高くなる傾向があります。
フルオーダー住宅のメリットは以下の通りです。
- 完全オーダーメイドで理想の住まいを実現できる
- 細部までこだわった設計が可能
- 断熱性や耐震性など、性能面でも自由にカスタマイズできる
デメリットとしては、建築コストが高くなりやすいことや、設計や打ち合わせに時間がかかることが挙げられます。そのため、「とことんこだわって理想の家を建てたい」という人に向いています。
注文住宅は、自分のライフスタイルに合わせた理想の住まいを実現できる魅力的な選択肢ですが、種類によって自由度やコストが異なります。規格住宅、セミオーダー住宅、フルオーダー住宅の違いを理解し、自分に最適なスタイルを選びましょう。
有限会社ひかり不動産は夢ハウスビジネスパートナーです。
『木のひらや』をはじめ『自由設計』『郷の家』『tsumiki』『リセット住宅』を取り扱っています。
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Part2 注文住宅を建てるときの流れやスケジュールは?
注文住宅を建てる際には、計画から完成までに多くのステップを踏む必要があります。スムーズに家づくりを進めるためには、それぞれの工程を理解し、適切なスケジュール管理を行うことが大切です。ここでは、注文住宅を建てる際の具体的な流れについて詳しく解説します。
注文住宅の流れやスケジュール
注文住宅の計画には、大きく分けて「事前準備」「設計・契約」「施工」「引き渡し・入居後」の4つのフェーズがあります。それぞれの段階でどのような作業が必要なのかを見ていきましょう。
1. 住まいのイメージを膨らませる
家づくりの第一歩は、自分たちがどんな家に住みたいのかを明確にすることです。家族構成やライフスタイルを考慮しながら、間取りやデザイン、必要な設備などをイメージします。
たとえば、「リビングを広くして開放感のある空間にしたい」「書斎を作りたい」「収納スペースを充実させたい」など、具体的な希望をリストアップしておくと、後の打ち合わせがスムーズに進みます。
2. 住まいの情報収集をする
理想の住まいを実現するためには、さまざまな情報を集めることが重要です。住宅展示場やモデルハウスを訪れたり、施工事例を調べたりして、自分のイメージに合う住宅のスタイルを探します。
また、SNSや住宅雑誌、ハウスメーカーのホームページなどを活用して、最新の住宅トレンドや設備の情報をチェックするのもおすすめです。
3. 資金の情報収集をする
注文住宅を建てるには、建築費用のほかにも土地代や諸費用がかかります。そのため、住宅ローンや自己資金の計画を立て、無理のない予算を設定することが大切です。
銀行や住宅ローン専門の金融機関に相談し、どの程度の借入が可能か、返済プランはどうするかを事前に確認しておきましょう。
4. 土地を決定する
注文住宅では、土地選びも重要なポイントです。立地や日当たり、周辺環境を考慮しながら、自分たちの希望に合った土地を探します。
また、土地によっては建築制限がある場合もあるため、専門家と相談しながら選ぶことが大切です。
土地探しの流れやポイントについて解説していますので、このタイミングで合わせてお読みください。
関連記事:土地探しのコツ理想の土地を見極める10のチェックポイント
5. 検討する依頼先を絞る
注文住宅を建てる際には、ハウスメーカー、工務店、設計事務所などの依頼先を選ぶ必要があります。それぞれに得意分野があるため、施工事例や口コミを参考にしながら、自分たちの希望に合う会社を選びましょう。
また、複数の会社に相談し、見積もりを比較することで、コストやサービスの違いを把握することができます。
6. プランニング・見積もりを依頼し検討する
依頼先が決まったら、具体的な間取りや設備のプランニングを進めます。この段階では、自分たちの希望をしっかりと伝え、納得のいくプランを作り上げることが大切です。
また、見積もりを依頼し、費用が予算内に収まるかを確認します。オプション追加によるコスト増加に注意しながら、慎重に検討しましょう。
7. 契約
プランや見積もりに納得したら、契約を結びます。契約書には、工事のスケジュールや支払い条件、アフターサービスの内容などが記載されているため、細かい部分まで確認し、疑問点があれば事前に解消しておきましょう。
8. 着工・基礎工事
契約後、いよいよ工事が始まります。まずは地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良を実施した後、基礎工事がスタートします。基礎工事は建物の耐久性に大きく影響するため、施工の品質をしっかりとチェックすることが重要です。
9. 上棟
上棟とは、柱や梁を組み立て、屋根を取り付ける作業のことを指します。この時点で、建物の骨組みが完成し、家の形が見えてきます。上棟式を行うこともあり、工事の無事を願う儀式として実施されることが一般的です。
10. 各種工事
上棟後は、内装や外装の仕上げ工事が進められます。断熱材の施工、配管・配線工事、壁や床の仕上げなどが行われ、最終的な住宅の形が完成に近づきます。
施主はこの段階で現場を訪れ、設計通りに工事が進んでいるかを確認することが推奨されます。
11. 竣工
すべての工事が完了したら、最終チェックを行います。設計通りに仕上がっているか、設備に問題はないかを確認し、必要に応じて修正を依頼します。
12. 引き渡し
最終確認が終わると、住宅の引き渡しが行われます。この際、鍵を受け取り、入居に向けた準備を進めます。
13. 入居後
入居後も定期的なメンテナンスが必要です。特に、新築後の1年目は建材の収縮や湿度変化による影響が出やすいため、ハウスメーカーや工務店のアフターサービスを活用しながら、適切な管理を行いましょう。
注文住宅の建築には、多くのステップが必要ですが、計画的に進めることでスムーズに理想の住まいを実現できます。各工程をしっかりと理解し、最適なスケジュール管理を行いましょう。
まとめ:注文住宅とは何かを理解し、自分に最適な住まいを選ぼう
注文住宅は、住まいづくりにこだわりたい人にとって理想的な選択肢です。自分たちのライフスタイルや価値観に合わせて、間取りや設備、デザインを一から設計できる自由度の高さが、最大の魅力と言えるでしょう。しかし、その反面、建築コストが高くなったり、完成まで時間がかかったりといったデメリットも存在します。だからこそ、注文住宅に対する正しい理解が必要不可欠です。
まず、「自由度の高さ」は、注文住宅を選ぶ大きな理由になります。家族の人数や将来の暮らしを見据えた間取り、こだわりの設備や素材選びなど、細部にわたり自分の理想を反映できます。たとえば、子育て世代であれば広いリビングと見守れるキッチン、高齢世帯であればバリアフリー設計など、ライフスタイルに合わせた住まいを実現できます。この「自由に設計できる」というメリットは、他の住宅購入方法にはない特権です。
一方で、自由度が高いがゆえの「悩み」や「苦労」も伴います。決めるべき項目が多く、初めて家を建てる方にとっては迷いの連続になるでしょう。さらに、プランを詰めるうちに予算オーバーしてしまうケースも珍しくありません。工期も分譲住宅に比べて長いため、「すぐに住みたい」という人には不向きな選択肢です。しかし、こうしたデメリットも、事前の計画としっかりしたスケジュール管理でカバーできます。
結果として、注文住宅は「自分たちのこだわりを最大限に反映したい人」にこそおすすめです。家づくりの過程を楽しみ、完成した家に愛着を持って長く住みたい方には、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。逆に、「コスト重視」「時間優先」「手間をかけたくない」という方には、分譲住宅や規格住宅の方が向いています。
注文住宅には、メリット・デメリットの両面があるからこそ、情報収集と計画が成功のカギを握ります。本記事を通して、注文住宅の特徴や注意点をしっかり理解し、自分や家族にとって最適な住まいの形を見つけましょう。未来の暮らしを見据えた賢い選択が、あなたの理想の住まいづくりへとつながっていきます。
有限会社ひかり不動産は、埼玉県美里町を中心に本庄市や児玉郡内の不動産の取り扱いと住宅建築を手掛ける創業50余年の地域密着企業です。土地や空家の買取りもお任せください。
住宅建築では、自然素材をふんだんに使用した注文住宅やリフォームを手掛けています。

投稿者プロフィール

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有限会社ひかり不動産 代表取締役
宅地建物取引士 二級建築士
埼玉県美里町に生まれ育ち
1987年~1990年:住宅建築・不動産会社勤務
1990年~:有限会社ひかり不動産
2000年~現在:有限会社ひかり不動産 代表取締役
不動産・住宅建築業界一筋で業界歴35年超のベテラン
長年の経験と今まで培ってきた事 そして、こだわりのある
「自然素材の家づくり」について皆様にお伝えします
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